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2010.01/14 [Thu]
『美しいからこそ許される・・』

美術専門学校時代に、自画像を描いたことがありました。
今も同じですが、ああでもないこうでもないと悩みまくっていたので、そんな状態の自分の顔の表面を、屋久杉のような黒くこぶだらけの木肌にして、そして目はリアルに生々しく描いたのです。
そして服装は、普通にユニクロで買ったような服です。
『とても怖くて見れない』という同級生の女の子もいました。
その作品を先生方に見せて批評を受ける機会があったのですが、その席で言われたのです。
『美術は美しいからこそ何やっても許されるんだ。』と。
その時は勝手に決めるなよ・・と内心思ったりもしましたが、今はそれは言えてるな・・と思います。
自分の解釈で、『美しい』と『綺麗』は全く別ものです。
美しいというのは色彩が綺麗・・ということではないと思っています。
『美しい』とは人間の存在を肯定する言葉だと思っています。
なので、作品を見た人が、何かしら生きていくのにプラスになればいいのかなぁなんて思っています。
楽しく明るい作品だけがいいとは限りません。
悲しく絶望的な絵があったとしても、それを見て共感して癒される場合だってあると思います。
失恋した人が悲しい曲を聞くみたいに。(笑)
自分に正直に表現していくことは大事ですが、でも、やっぱり少しは見る人の事も考えなきゃいけないし、見る人にとって害以外の何者でもないような作品は、やっぱり見せるべきではないと思うのです。
何でこんなことを書いたかというと、そういうことを考えたから。(笑)
ちなみに、人間の存在価値なんて無い・・と思ってる僕です。
人間なんて絶滅した方が地球のためにいいんじゃないの?
みなさんはそう思いませんか?
人間なんて醜い生き物です。
存在する価値なんて無いでしょ?
そんな僕にとって、美術の世界があったことが救いです。
人間の存在を肯定する『美しい』をもっと探して見つけていきたいです。
(本当は存在する意味はあると思ってます。この世は修行の場ですから。(笑))
ところで、僕の自画像の結論ですが、そんな言葉を言われたということは、あっさり僕の作品を否定されたというわけでです。
でも他の人に見せたら『いい』って言ってくれたので、人によって受け取り方が違うというのも『美』の難しいところです。
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